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準備書面(1)

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準備書面(1)

(原告の準備書面2記載事実等に対する被告北口の主張)

  1.  原告は、その準備書面2において、「在日コリアン人権協会」「KJ同友会」に関して様々主張する。
     原告の主張によれば、「在日コリアン人権協会」は、「民族差別撤廃のための運動団体」であり、「KJ同友会」は、「在日コリアン商工業者の権利を回復し、ビジネス上の機会均等を確保すること」等を目的として設立された、とする。そして、「KJ同友会」と被告大成建設との「定期交流学習会」は、1997年に生起した差別事件(「尼崎事件」)を原点として、「在日韓国人・朝鮮人問題の正しい歴史認識の上にたって理解を深めるために、在日コリアン人権協会の指導を受けて、もたれるようになった」と主張する。

     以上の基本的な主張を前提に、原告は、2002年11月14日、「毎年秋に原告を講師に招き支店トップ層の学習会を行うこととし、原告の講師料は講演1回につき10万円とするとの合意が成立した」と主張する。
  2.  被告北口の立場として、「在日コリアン人権協会」が「在日韓国・朝鮮人に対する民族差別に対する自主的運動団体」として設立されたものであることは理解している。しかしながら、それはあくまでも「民族差別撤廃」を目的とした自主的な「社会的運動団体」であり、その設立そしてその活動の基本的な趣旨は、正に「民族差別」についての相互理解を深めることにあると理解している。従って本来そこにおいては、「営利」的要素は無縁であり、如何なる活動においても「経済的対価」等が観念される余地はないはずである。ここにおいて、「被差別者」が「差別者」に対し、名目の如何を問わず何らかの金銭的給付を求めることは、「差別を金で売る」との誤解を招くものであり、それは逆に「在日韓国・朝鮮人に対する民族差別」問題に関する「相互理解」を阻害するものになり、理解を深めるものとは到底なりえず、「差別に対し共に立ち向かう」という方向とは逆行するものである。
  3.  被告北口としては、「講師料10万円の合意」なる事実については全く感知するところではないが、仮に、原告が原告の主張するところの趣旨に沿って、被告大成建設との「定期交流・学習会」において「講師」となるにしても、それは本来は「被差別者」の立場から「民族差別」についての認識を他者に訴える、という趣旨の機会であろう。そして、あってはならない「民族差別」に関し、真の相互理解を深めることがその趣旨であろう。であるならば、そこに「経済的対価の合意」などあってはならないものであり、運動的観点からはそうした趣旨は逆に排除すべきものである。
     もし「交流会」との趣旨の集まりであるとすれば、それは正にお互いの意見・見解の交流を図る、という趣旨であるから当然「経済的対価」等考える余地はないし、また「学習会」にしても、例えばお互いが他の専門的な立場の第三者の専門的知識を得るために講師として招聘する、ということであれば、その「専門的知識の開陳」という趣旨で「経済的対価」を考慮する余地があるであろう。しかし、当事者の一方が他に対して「金銭的対価」を要求し、支払う、という観念はいずれからもでてこないはずである。
     被告北口が部落開放同盟大阪府連合会書記長として、長年部落差別問題にかかわってきた立場からして、「定期交流・学習会の講師料の合意」等考えられないし、ましてやその額が毎年1回当たり「10万円」とは到底信じられない事実である。
     しかも、その「定期交流・学習会」が開催できなくなった、として、その「交流」の一方当事者である原告が、その対価の支払を求めて民事訴訟を起訴すること自体、被告北口としては全く理解できない。
  4.  原告は、同被告に対し、「不法行為による損害賠償」を訴求している。しかしながら、民事裁判というレベルにおいて、原告が、同被告が具体的に如何なる「違法行為」をなしたのかが未だに特定されないままである。
     被告北口としては、これに対する反論は原告の具体的な主張がなされた上で行う予定である。